ダメなリスティング広告代理店を見抜く方法を同業者が解説

2021年8月6日リスティング広告

リスティング広告代理店

このページをご覧いただいている方は、おそらく現在リスティング広告の導入を検討していて、どの代理店に依頼すればいいのか悩まれている状態だと思います。または現在取引している代理店の運用に疑問を持たれていて切り替えを検討されているのかもしれません。

リスティング広告は最初に取り入れるネット広告施策として取り入れられることも多く、運用を代行する代理店も大企業から個人のフリーランスまで無数に存在します。クオリティや価格はそれぞれで、専門でない人からすれば比較や検討が難しいのが当然です。

弊社でもリスティング広告の運用代行を提供しておりますので、この記事では同業者の立場から「こんなリスティング広告代理店には気をつけて!」という内容をご紹介します。知識として知っておいてもらえれば、大きなミスを事前に防ぐことが可能です。すでに依頼しているという方は品質チェックに活用してもらえれば幸いです。

関連記事:中小企業がリスティング広告やるなら最低限理解すべきポイント

依頼してはいけないリスティング広告代理店

代理店選びで検討する点は多くありますが、「まずはこういう代理店を避けよう!」という代表的なものを紹介します。説明ページや営業トークのなかにこういったものがあったら注意してください。

「キーワードを細かくたくさん設定します」

リスティング広告運用で成果を出すためのポイントはさまざまですが、その要因として「キーワード設定の数」をあげている場合は避けたほうが無難です。「コンバージョンにつながるキーワードをすべて完全一致で追加していきます!」のようなものを指します。

キーワード完全一致
完全一致で設定しようとするアカウント

数年前のリスティング広告運用ではキーワードの「完全一致」のマッチタイプを中心に多くのキーワード設定をしていくのが定石でした。現在では、特定のケースを除けばそのような設定は避けるべきです。

普通の運用者であればキーワードを無数に設定するような運用はすべきでないと当然理解しているのですが、一部の代理店や大手広告代理店出身を名乗る人でも間違った方法を推奨してしまっていることがあります。そのようなことが起こるのは「単純に情報のキャッチアップをやめたことによる情報不足」か「素人を騙しやすいから継続している」かのどちらかが理由だと考えられます。

リスティング広告キーワード数
ある程度の規模でやっている代理店でも注意してください。

「1広告グループ1キーワード」「1キーワード1広告文」

知り合いに紹介された会社でもランディングページが素晴らしくても営業マンの感じがよくても、見出しのような言葉を聞いたらすぐに逃げてください。現在ではキーワードや広告文はできる限り同じ広告グループやキャンペーンに集約するというのがスタンダードで媒体からの推奨でもあります。「1キーワード1広告文」というのは10年に効果的だった手法で、現在では完全に逆効果です。

1キーワード1広告文
絶対やめてください

訴求点が手数料の安さだけ

リスティング広告の運用代行は価格帯や費用形態もさまざまです。そのなかでも「手数料が10%!」「3ヶ月手数料5万円!」のように手数料の価格が安いことを訴求しているところもあまりおすすめできません。

手数料を安くできる理由としては、

1.業務を効率化する

2.かける時間を短くする

3.給与の安い人が担当する

4.会社の利益が少ない/赤字で受注する

のようなことがありますが、手数料の安さ訴求をするほとんどのケースでは2か3のどちらか、または両方です。

同じ商品やサービスなら価格が安いほうを選ぶのは当然です。家電は手に入るものが同じなので金額を比較するべきですが、リスティング広告のような運用型広告の場合は運用する会社や担当者によって得られる効果が大きく変わります。数%、数万円の手数料が節約できたと思っても、実際には大きな売上や利益を失っているということが起こるのです。

関連記事:なぜリスティング広告を手数料が安い業者に依頼すると失敗するのか

関連記事:【結論】リスティング広告の費用はいくらで始めるべきなのか?

代理店検討の参考にならないもの

サービス紹介ページや広告ランディングページでは各社の強みが説明されています。比較や選定をするにあたってこれは役に立たないし参考にすべきではないなというものもありますので紹介します。

継続率○○%

各社リスティング広告運用代行のサービス紹介ページ(特に広告ランディングページ)には「継続率○○%!!」という記載が目立ちます。

まずこの「継続率」とはなにを表す数字なのでしょうか。全クライアントのうち翌月も継続する率でしょうか?契約が1年継続する率でしょうか?調査や集計の方法も明らかにはされておらず、適当に90〜95%くらいで書いているだけではないでしょうか。

「90%以上が継続しているのであれば満足度も高いのだろう」と思ってしまいますが、運用型広告とは一般的に最低でも数ヶ月は継続して行う性質のものです。「全契約のうち1年以上の継続率が90%」であれば継続率が高いと判断できますが、よくわからない継続率は参考にしないほうが無難です。

CV数300%増加!CVRが5倍アップ!

「CV数やCVRがこれくらい上がりました!」のような導入事例が掲載されていることもありますがこれもたいてい役に立ちません。

まずある特定のクライアントで導入効果があったこととその代理店のスキルが高いことに関係はありません。また、「代理店切り替えによる改善幅」に一番寄与するのは「切り替え前の運用がいかにダメか」です。80点を90点に改善することと30点を60点に改善することでは、難易度が高くスキルが必要なのは前者、難易度は低いが改善幅が大きいのは後者です。

近しい業種や課題の事例を見ると自社にも効果がありそうに思いますが、「単純に結果の数字」だけでなく「どのようなことをしたから改善したのか」を参考にすると失敗が少ないのではないでしょうか。

広告改善効果
「平均広告効果上昇率」とは?なぜ金メダルゲットした?

初期費用0円!

「初期費用ゼロ」を謳う代理店も少なくありませんが、それが直接お得だということではないので注意してください。

そもそもなぜリスティング広告運用に初期費用が存在するのでしょうか?リスティング広告の初期費用とは「立ち上げに関する工数や初期設定に対する作業費」であることが一般的です。リスティング広告運用の多くのケースでは「広告を開始するまで」と「最初の数ヶ月」に比較的多くの時間をかけることになります。

初期費用のある/なしは、その部分のコストを初期費用として請求するか毎月の運用費に上乗せするかの違いに過ぎませんので、「初期費用0円」がお得というわけではありません。もちろん初期費用が小さいとスタートしやすいというのも事実ですので、どちらでも好きなほうを選べばいいかもしれません。

実際にあった残念な代理店

クライアントから相談されたり切り替えにあたってのアカウント診断をするなかで、実際に出会った残念な代理店の事例を紹介します。依頼する代理店を検討している方以外にも、現在契約中の代理店が問題ないかのチェックにも役立つかもしれません。

理由もなく個別クリック単価

リスティング広告の管理画面でキャンペーンの「入札戦略タイプ」を確認してみてください。これが理由なく個別クリック単価で設定されていたらちょっと怪しいです。リスティング広告の多くの場合は問い合わせや資料請求、購入などなにか目的とする成果地点が存在します。そういった場合の「入札戦略タイプ」は「コンバージョン数の最大化」や「目標コンバージョン単価」が定石です。それ以外を選択するには理由が必要です。

絶対に依頼してはいけない特徴の「1広告グループ1キーワード」「1キーワード1広告文」にも近いのですが、昔は定石だったけど現在は逆効果(効果が出ない)なものの代表的な例です。

関連記事:【事例紹介】1ヶ月でCV数を2倍にしたリスティング広告アカウント設計

適当なシュミレーションで営業する

広告を導入するなら確実に効果を出したいですよね?事前にどのような結果になるかシュミレーションがあったら安心ですよね?ただシュミレーションの数字を導入判断や依頼先選定の理由にするのは絶対にやめてください。

キーワードのおおよその検索回数やクリック単価を把握するためにGoogleのキーワードプランナーを活用したりはします。ただ実際に配信してのインプレッションやクリック率、CVR(コンバージョン率)を予想するのは困難です。適当な数字を入れているだけなので、シュミレーションの数字なんていくらでも自由に作ることができます。作っている人も「無駄だなあ」と思いながら作っていることでしょう。営業主体の代理店が数字を盛り費用対効果が良さそうなシュミレーションを作ることが多いのですが、なんの根拠もない数字ですので十分に注意してください。

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関連記事:リスティング広告の見積もり依頼をする人が絶対に準備しておくこと

指名検索でしか獲得できていない

指名検索とは、企業名やサービス名の検索のことを指します。リスティング広告では競合企業名や競合サービス名に広告を表示することも可能です。(意図的なことも偶発的なケースも存在します。)検索ユーザーにコンバージョンしやすいテキスト(広告文)を表示させたり見込み客の他社への流出を防ぐために、指名キーワードに入札することも一般的です。

ただ指名検索でのコンバージョンというのは広告を実施しなくても獲得できた可能性も十分ありますので、リスティング広告で一番最初に狙うターゲットではありません。指名検索でのコンバージョンも重要なのですが、それ以外でどれくらい獲得できているのか?いくら使って何件獲得できているのか?を考えるべきです。

コンサル会社の素人運用

業種特化のコンサルティング会社などがとりあえず受注して適当に運用してしまうケースです。そもそもしっかり運用できる人がいないので、キャンペーンや広告セットの構造が根本的におかしかったりGoogleアナリティクスとの連携やパラメータ設定などがめちゃくちゃなことも少なくありません。

ネット広告やリスティング広告運用に関しては素人なのですが、業界知識の豊富な業種特化コンサルだから安心ということで騙されるパターンです。獲得単価が相場の5倍10倍になってしまっているアカウントも珍しくなく、こちらは自称住宅特化系マーケティング会社が運用するリスティング広告(Google 広告)の結果です。50万円以上の広告費を使って資料請求と来場予約3件・・・。

コンサル会社の運用
よくない例なので真似しないでください

最初の1〜3ヶ月程度数字が安定しないのは理解できますが、半年以上運用して状況が変わらないのであればかなりまずい状況です。得られる効果に対して広告費が適切なのかがわからないのであれば、他の代理店や運用者にセカンドオピニオンをとってみるのもありです。

関連記事:結局リスティング広告はGoogleとYahoo!のどちらをやるべきか?

「よい代理店」とは?どう選べばいいのか?

  • とにかく広告効果を数字で出してほしい
  • 細かいところまで時間をかけて対応してほしい
  • こちらの疑問や質問にすべて回答してほしい
  • 社内スタッフで運用するインハウス化を進めたい
  • 社内説明用のレポートをたくさん作って欲しい

企業のニーズはさまざまですのでなにをもって「よい」とするかは難しく、どの会社にもおすすめできる代理店というのは存在しません。業界や予算規模、必要な求める業務内容、さらに会社と会社、担当者と担当者の相性も重要でしょう。弊社では月に500万円以上予算のアカウントやデータフィードが重要なショッピング系アカウントは相性が悪いのでお断りしています。新規契約は月に数件しか受けられませんので、コミュニケーションがうまくとれて相性の合う会社様とお仕事をさせていただいております。

「リスティング広告の代理店はリスティング広告で集客しているはず」という理論で、リスティング広告を出稿しているところから候補を出そうとしている方もいるかもしれません。ところが残念なことに、実際に20社ほど確認してみたところ、広告主として依頼したいと思える代理店はそのうち2〜3社でした。全体の10%しか存在しないよい代理店を素人が見抜くのは現実的には不可能でしょう。

ネットで検索して比較してもよい代理店の判断はできないのであれば、最もネット広告に詳しい信頼できる知り合いに紹介してもらうしかありません。ただの知り合いに紹介してもらったら一緒に騙されるかもしれませんので、「詳しい知り合い」であることが重要です。

この記事で紹介したポイントを参考にしながら、「知見のある」「信頼できる」「複数人の」知人を頼ると失敗する確率がグンと減らせるのではないでしょうか?もし「そんな知り合いいないよ」という場合には参考意見・セカンドオピニオンとして弊社をご利用いただければ幸いです。


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2021年8月6日リスティング広告

Posted by kaizuka