低予算・少額予算でもリスティング広告で成果を出すポイント

2021年11月11日リスティング広告

リスティング広告などネット広告の大きなメリットは「広告費予算を自由に決められる」ことです。テレビCM、雑誌広告、ポスターには決まった価格がありますが、ネット広告は1億円でも10万円でも自由に使う金額を設定することができます。毎月数千万円をリスティング広告に使う企業もありますし、毎月10万円の予算内で運用している企業も存在します。

この記事では月額広告費30万円以下程度を少額予算として、こういった低予算のリスティング広告において運用や代理店への依頼で注意する点や少額予算で成果を出すポイントについて考えてみました。

少額・低予算リスティング広告が難しい理由

予算が小さいアカウントは運用が簡単かというとそういうわけではありません。少額予算アカウントには少額予算アカウントなりの難しさがあります。

少額予算アカウントの難しさの理由は「データ量の少なさ」にあります。

リスティング広告に限らずネット広告や運用型広告の特徴は、配信データを参考にして効果を改善していくという点です。これは「どのキーワードを検索した人に広告を表示するか?」「どちらの広告のほうがクリックされるのか?」「どちらのページが問い合わせに繋がりやすいか?」のようなデータを活用することで広告配信を効率的にしていくいうことです。

ただ予算の少ない場合には広告の配信量が少ないため、テストの回数や得られる結果も少なくなります。それによって最適化に時間を要するというのが少額予算の難しさなのです。

またリスティング広告をはじめとした運用型広告は、その名前の通り継続的な運用が必要です。運用業務を外部の運用会社に依頼することも一般的です。その運用会社や代理店が少額予算の広告運用を積極的にやりたがらないということも、少額予算での広告運用が普及しない要因となっています。

代理店や運用会社の取り分である運用手数料は、「広告費の20%」のように広告費に連動するコミッション制であることが一般的です。あるクライアントの月の広告費が20万円だとすると、代理店が受け取る手数料はその20%である4万円になります。少額予算案件は売上・利益の割にやることが多く利益にならないため、代理店や運用会社にとってあまり旨味がないのも事実です。

関連記事:ダメなリスティング広告代理店を見抜く方法を同業者が解説

月額手数料5万円で代理店ができること

広告費が30万円/月、コミッション20%の場合、月額の運用手数料は6万円/月になります。運用代理店をネットを検索すると月に5万円の手数料で運用する会社や、なかには1万円、2万円/月の手数料で運用代行を行う企業もあるようです。月額5万円程度の運用手数料で運用会社ができることを考えてみました。

関連記事:なぜリスティング広告を手数料が安い業者に依頼すると失敗するのか

広告運用代行業務に原価(仕入れ)はありませんので、費用の内訳は運用者とそれ以外の間接的に関わっている人件費、契約を獲得するためにかかった広告費を含む営業コストとなります。

これらを総合して考えると、5万円/月の運用手数料でできることは、一般的な時給5,000円程度の人間を約10時間弱稼働させるくらいでしかないということがわかります。実際には月間10時間で広告アカウントのモニタリングと施策の検討、実際の運用業務、レポート作成や報告業務まで実施するのは簡単ではありません。企業が月5万円の運用手数料でも利益を出そうとすると、それくらいの時間しかかけられないというのが現実です。

広告費はいくらで始めればよいのか

「リスティング広告を検討しているのですがどれくらいの予算で始めるべきですか?」

「10万円くらいの少額でも可能ですか?」

というご相談も多くいただきます。この質問に対しては「業種・業界と目標によってまったく異なる」と答えるしかありません。

ざっくり言えば想定CPAの10倍くらいの月額予算は少なくとも確保したいところです。

例えばBtoBのビジネスで見込み顧客からの問い合わせがほしいという場合。業界平均や過去の広告運用データなどから予想した想定の問い合わせ単価が3万円だったとします。その場合には30万円/月くらいの月額予算で始めることをおすすめします。資料ダウンロードの予想CPAが5,000円であれば、いわゆる超少額である5万円/月や10万円/月くらいで始めてもいいかもしれません。

関連記事:【結論】リスティング広告の費用はいくらで始めるべきなのか?

少予算のリスティング広告で成果を出す工夫

成果が出るまでに時間がかかり費用をかけて外注するのも難しい少額リスティング広告ですが、少しでも成果をよくするために優先度の高い改善点を考えてみました。

ターゲットとキーワードを絞る

機械学習による広告の最適化が進化している現在の広告運用では「ターゲットを絞りすぎないこと」がセオリーです。しかし予算が限られている場合には、ある程度コンバージョン(購入や問い合わせなど目的としているもの)が見込めそうなターゲットやキーワードへの絞り込みを行いましょう。

配信対象を年齢や性別、所在地で限定したり、Webサイトでコンバージョンにつながっているクエリ(検索キーワード)を参考にキーワード設定を行うなど、できるだけ成果につながる可能性が高いものにターゲットを絞ることが低予算運用のポイントです。

関連記事:失敗しないリスティング広告のキーワード選びを徹底解説

リマーケティングだけで始める

リスティング広告(Google 広告やYahoo!広告)は、検索キーワードに対して広告を出す「検索」と、webサイトやアプリ内にバナーなどで表示する「ディスプレイ」に大きく分けられます。

ディスプレイ広告のなかでも、サイトやページの訪問者に対して画像やテキストでアプローチするリマーケティング広告はCPAが安くなりがちな広告です。「予算が非常に限られているけどリスティング広告を試したい」という場合には、リマーケティングだけで開始するというケースも有効です。

またリマーケティングはバナーで行われることが一般的ですが、検索(サーチ)でも活用することが可能です。

参考ページ:Google広告 検索広告向けリマーケティング リストの概要

検索広告向けリマーケティングを活用すると、「過去にサイトに訪問したことのあるユーザーがこういったキーワードを検索した際に広告を表示する」のようなことが可能になります。

成果を早く求めすぎない

運用型広告は運用によって成果を改善し続けるものです。特に少額予算ならより長期間耐える必要があります。

予想CPA1万円、月の予算10万円で広告を行う場合には、コンバージョンの発生は月に10件前後です。このようなケースでは1週間程度では有効なデータは集まらず、継続すべきか否かの判断には3ヶ月くらいかかりそうです。即効性に期待しすぎて効果の良し悪しを判断するタイミングを間違えないように注意してください。

まとめ:リスティング広告に予算の大小は関係ない

いくつもの少額予算アカウントをみてきましたが、「予算が小さいことが理由でリスティング広告がうまくいかない」ということはあまり多くありません。

基本的にリスティング広告とは同じ広告枠とユーザーを競合間で取り合うものであり、ある程度の相場が存在します。ですので本当にざっくり言えば、10万円の広告費を使えば10万円分の結果、100万円の広告費を使えば100万円分の結果に近いものを得ることができます。

「予算が小さいから成果が出ない」のではなく「予算に見合っていない成果を得ようとしている」失敗はよく見かけます。問い合わせ獲得単価が1万円の業界で、「月10万円の予算で30件問い合わせを獲得したい」というのはよっぽどサービスが強いなどの理由がなければうまくいきません。

問い合わせ単価や売上に対する広告費は安いほうがよいのが当然です。しかしリスティング広告を継続的に実施していこうとするのであれば、広告に期待するリターンを適切な値に調整していく必要があります。運用の改善も重要ですが、むしろ改善すべきは許容できる問い合わせ単価や広告費に対する期待値であることも少なくありません。


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2021年11月11日リスティング広告

Posted by kaizuka