SNSの運用代行はフリーランスやバイトに依頼したほうが成功する
SNSアカウントの運用を検討しているが「どこから始めてよいのかわからない」「社内に知見がなく担当できる人材がいない」というのはよくある悩みです。
SNSの運用代行会社を調べてみると料金の相場は月額30万円~50万円となっており、なかには月額10万円くらいで代行している格安業者もあるようです。ただ代行会社の仕事のクオリティを依頼前に正確に把握することは難しく、最初から月額30万円で6ヶ月や1年の契約をすることには多少のリスクも感じます。
参考記事:SNS運用の代行にかかる月額50万円はぼったくりか?
「SNSは始めたいけど、月額数十万円を支払って企業に依頼するのは難しい・・」という場合は、アルバイトやフリーランスへの依頼を検討するのはいかがでしょうか?
WEB業界、特にSNS運用においては個人で効果を上げるフリーランスが増加しています。今回はSNS運用をフリーランスやアルバイトで依頼するにあたっての代行会社との違いや注意する点を考えてみました。
企業でなく個人でも効果を出せるのか?
運用会社に依頼すると月額数十万円の費用が必要になるため、フリーランスやアルバイトに依頼するというケースが増加しています。依頼するにあたって一番知りたいことは「フリーランスやアルバイトでもしっかりと効果を出せるのか?」という点です。
結論から言うと、代行会社でなくてもまったく問題ない、むしろ個人の方が成果を出すケースも多いということです。
運用代行会社でなくても成果を出しやすい理由は明確です。それはSNS運用は個人のスキルが重要であるためです。SNSアカウントやソーシャルメディアの運用は決まったことをルールに沿って行えば成果が出るというものではありません。その企業やサービスごとに最適な運用方針や内容は異なり、画一化された方法論は存在しません。SNSを伸ばすことができるのは実際に自分で伸ばした経験のある人のみであって、本を読んで理解したからできるものではありません。
また運用代行会社のwebサイトや営業資料、営業トークには多くの成功事例が掲載されています。しかしこれは会社で受注して運用に成功した例であって、その裏にはまったく効果の出なかったアカウントが多数存在します。事例とはその会社における事例であって、あなたの会社を担当する担当者の実績ではないのです。
このような理由から、企業に任せれば安心というものではなく、誰が担当するのか?個人として実績があるのか?が重要であるということがわかります。
フリーランスと企業での金額の違い
SNS運用に対してどこまで費用をかけるべきかという判断は非常に難しいのもわかります。導入の初期においてはできるだけ価格とリスクは抑えたいものです。
一方で運用代行会社の心理としては、どうしても様々な業務をパッケージ化して高い金額で受注したいものです。そのほうが失敗するリスクを抑えることができますし、代行会社として一定のクオリティに仕上げなければならないという事情も理解できます。企画、撮影、加工、文章構成、ユーザーとのコミュニケーションこれらをそれぞれの担当が行い企業としての利益も考慮すると、月額で30万円~50万円、企業によっては100万円~といった価格設定になることもわかります。
これらと比較して、個人で活動するフリーランスやアルバイトに依頼した際の価格は非常に安くなります。個人のSNS運用代行であれば、月額10万円~20万円程度で依頼することも可能です。副業的にSNS運用を受けている人であれば、時給2,000円程度で仕事を受けることも珍しくありません。外注の予算が10万円であれば、時給2,000円の人に50時間/月依頼することが可能です。
どこまで対応するのか、どこまで希望するかにもよりますが、月に50時間あればSNSアカウント運用のある程度をカバーすることが可能です。金額のお得さや依頼のしやすさで言えば完全にフリーランスやアルバイトに軍配が上がるでしょう。
参考記事:フリーランスマーケターの時給3,000円は高いのか?
アルバイトは企業のゴールに添えるか?
「これからSNSの運用を始めよう!」という企業によくある失敗は、まずフォロワー数を目標として設定してしまうことです。「なんとなく流行っているから」「SNSがいいとメディアで見たから」という理由で始めるのもいいのですが、せっかく時間をかけて行うのであれば「何を目的に行うのか?」を絶対に考えるべきです。
参考記事:中小企業がSNSマーケティングで成功するために必要なことをすべて解説する
これはSNSの運用に限った話ではありませんが、「やることが決まっていてそれをこなす」人と、「目的を達成するために試行錯誤する」人が出す成果には天と地の差があります。個人で成果を出している人はこの点を理解しているので問題ありませんが、アルバイト感覚でやっている人にここを求めるのは難しいこともあります。その点運用代行会社(代行会社も玉石混交ですが)にはスタートで方向性を間違えてしまうことを回避できるというメリットがあるのも確かです。
個人で成果を追求するフリーランスと、時間に対して給与を受け取ることに慣れているアルバイトでは少し考え方が違うかもしれません。SNS運用をアルバイトに依頼するのであれば、しっかり目的ややることを伝えなければなりませんし、それが難しければSNSのディレクション部分(監修のようなもの)だけを外注するというのも選択肢です。
こんな人に依頼しないように注意
フリーランスやアルバイトで金額を抑えることができても、成果がでなければなんの意味もありません。特にフリーランスでは「スキルはないけど話すのがうまい自称SNSコンサルタント」が多く存在します。詳しくは『SNSコンサルは効果ある?こんな自称コンサルに気をつけて【実例あり】』の記事で書きました。
もし自分がSNSに詳しくないという自覚があるのであれば、知見のあるスタッフや知人、若いスタッフと一緒に話を聞き判断するとよいでしょう。SNS運用は実施する人間によって効果が何倍も変わることがあるものです。「なんとなく」で決めてしまい効果のない運用に費用を払い続けるようなことは避けましょう。
こんな時は運用会社に依頼するべき
SNSアカウントの運用をフリーランスやアルバイトに依頼するメリットをお話しましたが、どのようなケースにも当てはまるわけではありません。場合によっては企業に依頼したほうがよいケースも存在しますので、そういった例をいくつか紹介します。
予算を確保できる場合
貴社がSNSの運用に十分な予算を確保できる場合は、代行会社への依頼を検討したほうがいいかもしれません。フリーランスのSNSマーケターのクオリティは本当にそれぞれです。基本的な操作や運用ができるだけでSNSマーケターを名乗っている場合もあるでしょう。予算が確保できるのであれば業界で評判のよさそうな代行会社を調べたり、知り合いが依頼している企業を紹介してもらい見積もりを依頼するのがいいでしょう。
大規模なSNSアカウントの外注
大規模なアカウントとは、例えばフォロワー数が10万人を超えるようなX(旧Twitter)やインスタグラムのアカウントを指します。コンプライアンスの重要性やリスクが高まっている現在のSNS運用においては、運用代行会社の複数人体制での運用や不要な炎上を避けるノウハウや何か起こったときの対応力は役に立つはずです。
そういったリスク管理以外にも、ディレクター・デザイナー・クリエイター・クリエイターといったように運用チームが拡大すればするほど人員確保が容易な大手の代理店のほうがスムーズに進むことは多いでしょう。
確認やレポートが重要な社内文化
「SNSの運用にあたって投稿内容を事前にすべて確認し社内稟議を通ったものだけ投稿可能、実施後には詳細なレポートの提出が必須」といった文化の企業は、フリーランスに依頼するのはやめたほうがよさそうです。
フリーランスのリソースは自身のノウハウと時間です。フリーランスやアルバイトは無駄な作業を削減して費用を抑える努力をしています。発注企業からの「投稿内容を事前にすべて確認し了承をとってから進めてください」のようなオーダーは、SNS運用を進める人間からすると非常に面倒です。同様に形式的なレポートを作成することもできれば削減したい業務です。このような事前確認や報告書が重要な文化を持つ企業は、フリーランスではなくそれに対応する代行会社に依頼したほうがよいでしょう。
まとめ
SNS運用代行を業務として行っている企業が非常に多いことからも、どこに発注していいのかという判断は非常に難しいものです。フリーランスやアルバイトと企業のどちらを選択するかという点においては、下記がポイントになりそうです。
・企業か個人かよりも実際に誰が運用するのか?が重要
・企業は個人の3倍の金額になるのは当たり前
・80点を目指すならフリーランスやアルバイトで十分
もちろん場合によっては運用代行会社を検討するべきケースもあります。目的や求めるクオリティ、予算などの様々な検討すべき要因があるので総合的に判断する必要があります。あまり予算をとれない企業がSNSアカウントの運用を始める場合には、月額で10万円や20万円と予算を決めてしまい、そのなかで目的に合わせた業務内容を選定していくというような決め方もひとつの選択肢ではないでしょうか。
KAIZUKAではクオリティを担保されたフリーランスが、SNSアカウント運用のサポートを行います。「代行会社は金額が高いから諦めていた」「フリーランスはしっかり効果を出せるか不安」とお考えの企業様はフォームよりご相談ください。
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