SNS広告にかかる費用と業者に外注した場合の金額はどれくらい?

2022年7月12日SNS

SNS広告の費用

2022年の現在では、Google 広告やYahoo!広告といった検索連動広告やディスプレイ広告だけではなく、Instagram、Twitter、TikTokのようなSNS広告が最初に始める広告になることも増えてきました。

「SNS広告をやってみようかな」と検討を始めた多くの方は同じ疑問を抱いており、実際に弊社へ相談いただく内容も似たものが多くなります。

・SNS広告を始めるのに必要予算は?

・効果的な予算の決め方は?

・各SNSでどんな違いがあるのか?

・外注するとどれくらいの費用がかかる?

今回はSNS広告に対する疑問のなかでも費用や金額に関するものを中心に解説していきます。より詳細については関連する記事も紹介していますので、SNS広告配信の参考にしてみてください。

「SNS運用」と「SNS広告」はまったく違う

「ビジネスでSNSを活用する」というと、”SNSアカウントの運用”をイメージすることが多いかもしれません。この”SNSアカウントの運用”は継続的な投稿やユーザーとのコミュニケーションによって新規の認知を獲得したり関係性を深めていく作業のことを一般的に指します。

一方でSNS広告とは「SNSプラットフォームを活用した広告」です。

アカウント運用がユーザーを引きつける待ちの姿勢なのに対して、SNS広告はこちらの伝えたい情報発信をSNSというプラットフォームを通して(乗せて)行うプッシュ型のプロモーション活動となります。

SNS広告にかかる金額の決まり方

お金

SNSのアカウント運用と広告運用の違いがわかったところで、次に気になるのが費用やお金に関することです。基本的なところから順を追って解説していきます。

定価はなく価格は入札で決まる

ネット広告に詳しくない方に最初に説明しなければいけないことが、「ネット広告の多くを占める運用型広告と呼ばれる広告の広告費に定価はない」ということです。

雑誌なら「1ページ○○円」、交通広告なら「1週間○○円」のように値段が決まっているのが普通ですが、ネット広告の約80%を占める運用型広告には決まった金額がありません。

広告が表示されたりクリックされることによって発生する金額は、広告を出したい各社の入札状況や配信内容によって常に変動し続けています。リアルタイムで金額が変わり続けるという意味では株価みたいなものをイメージしてもらってもいいかもしれません。

出稿する企業が広告費を自由に決められるので、「月の広告予算を○○万円と決めてその範囲内で最大の成果・効果を目指す」のが一般的で、その際の広告費は5万円のことも1,000万のこともあります。

広告を外注するのにかかる費用

SNS広告は「運用型広告」であることが多く、「運用型広告」は名前の通り「運用」が必要になります。

この運用とは、配信結果を見ながら適切な設定や改善によって成果をよくしていく作業を指します。運用の詳細は他の記事に譲りますが、初期の設定や継続的な運用によって広告の成果に何倍もの差が生まれることは珍しくありません。雑誌広告であればどの代理店を通しても成果に差はありませんが、SNS広告などの運用型広告は成果が倍になるようなことはざらに起こります。

この運用の部分を自社スタッフで行うのではなく外部の運用会社や代理店に外注すると、その分の運用手数料が発生します。

この運用手数料は代理店や運用会社によって異なり、広告費の10%〜20%のコミッションと決めていたり弊社のように個別見積もりだったりとさまざまです。

運用手数料が「広告費の20%」のように広告費に対しての利率で決まるのがコミッションです。コミッションが20%の場合に広告費が100万円の運用を依頼すると、運用手数料の20万円(100万円の20%)を合計した120万円が実際にかかる費用となります。広告費が200万円になったら手数料は40万円になるので合計240万円ですね。

SNS広告の費用対効果はよいのか?

計算とレポート

SNS広告に限った話ではなく、広告において重要なことは「広告費に対して十分な結果を得ることができるか」です。広告費として投資した分がどれだけの価値を生むのかといった費用対効果や投資対効果が最も気になるところです。

広告を実施する前に成果が出そうかの判断や予想を求められることも多くあります。

経験や知見から期待するゴールの達成可能性を「いけそう」「無理そう」とざっくり判断することは可能ですが、広告がうまくいくか・費用対効果が合うかを事前に予想するのは難しく、実際に広告配信を行ってみないとわからないことも多いのが正直なところです。

SNS広告は商品力のない商品が売れるようになる魔法ではありません。SNS広告の費用対効果を合わせるためには、そもそもの商品力や広告運用力、訴求の切り口などそれぞれの工夫と努力が必要なことには変わりません。

各SNS広告媒体別の特徴を比較

一口にSNSと言っても主要な年齢層や使われ方、ユーザーの視聴態度などは各サービスに大きな違いがあります。

どのプラットフォームを利用するのかといった点もSNS広告の成功失敗を分ける大きな要因となりますので、国内で広告配信ができる主要なSNSについて特徴を比較してみます。それぞれの特徴を把握し最適な媒体を検討してください。

インスタグラム広告

インスタグラム写真広告

インスタグラム広告が配信されるのは、インスタグラムのフィード、ストーリーズ、おすすめ(発見タブ)が代表的なところです。画像でも動画でも広告の配信が可能ですが、全体的には動画が増加傾向にあります。

インスタグラムの運営会社はMeta社(旧Facebook)ということもあり、インスタグラム広告の広告システムは基本的にはFacebook広告と同じです。

Facebook広告やインスタグラム広告の特徴としては、実名自己申告の完全なデモグラフィックデータやFB・インスタ内の行動データを活用した高いターゲティング精度があげられます。

十分なリーチ可能数、配信可能なボリューム、ターゲティング精度の高さと扱いやすい広告となっており、ここ数年で運用型広告の主要媒体になりました。

関連記事:Facebook広告3つのターゲティング方法とオーディエンスをわかりやすく解説【2020年】

インスタグラムはアカウント運用ほうが一般的で、中小の事業者においてはインスタ広告はそこまで利用されていないかもしれません。たまに「インスタグラムのフォロワー数を増やすために広告を検討している」というような相談もいただきますが、フォロワーを獲得したいのであれば広告でリーチを増やすよりも通常の投稿をしっかり行いプロフィールを作り込むなどのほうが効果がありそうです。

最低出稿金額の制限はなく、いくらから始めることも可能です。インスタ広告に必要な金額や内訳についてはこちらの記事で詳しく書いています。

関連記事:インスタ広告にかかる費用と外注する場合の金額相場【1万円でも可能】

Facebook広告

Facebookを利用している方であればFacebook広告がどのように配信されるかはイメージが簡単だと思います。

Facebook広告ではFacebookフィードやメッセンジャーに配信できるのはもちろんですが、「Audience Network」を活用することで数千のアプリに広告を掲載することも可能になります。

参考:目的に合ったFacebook広告フォーマット | Facebook for Business

Facebookは実名かつビジネス用途で使われることも多いSNSですので、BtoB商材の認知やリード獲得の広告をしても積極的に利用されています。

Facebook広告も予算に制限はないのでいくらから始めることも可能です。

ただFacebook広告の強みは機械学習による最適化にありますので、ある程度のデータ量を獲得できる予算は確保することをおすすめします。Facebook広告の予算の決め方や実際の運用事例などこちらの記事にまとめています。

関連記事:Facebook広告の費用相場は○○万円〜?予算の決め方から事例まで

YouTube広告

2019年頃から芸能人の参入や視聴ユーザーの増加が一気に進み、広告媒体としてのYouTube広告も有力なものとなってきました。

令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によれば、YouTubeの利用率は10代〜40代で90%を超えています。また週に2,3回以上視聴するユーザーは20代で約80%、30代でも約70%と高い頻度で利用されていることも2022年のLINEリサーチのデータからもわかります。

YouTube広告フォーマット

YouTube広告がその他のSNS広告と大きく異なるのは、広告として配信されるものが画像ではなく「映像」「動画」が基本であるということです。広告はYouTube内の動画再生前や視聴中に流れたり、関連動画として類似する動画に表示されたりします。(参考:YouTube広告動画広告フォーマットの概要

基本的に広告費は動画が視聴(再生)されたときのみ発生する仕組みになっています。YouTube広告の単価や費用対効果などの細かい話は別の記事にまとめています。

関連記事:YouTube広告の視聴単価やクリック単価からわかった費用対効果とは

「YouTube広告は動画を視聴してもらうことがメインの広告でコンバージョン獲得向きではない」というのが一般的です。確かに認知もされていないところから動画を1回見てもらっただけで問い合わせ獲得や購入まで一気に目指すのは効率的ではないかもしれません。

YouTube広告を視聴したユーザーに時間を置いてGoogle 広告でアプローチしたりリマーケティング広告として動画を当てるなど、YouTube広告単体ではなく他媒体と組み合わせることでより大きな効果を発揮しそうです。

YouTube広告では動画制作という作業が追加で必要ですので、他のSNS広告媒体と比較すると予算の幅が大きくなります。YouTube広告の運用や映像を含む外注に関してどれくらいの金額が必要なのか等、お金周りのことはこちらの記事で解説しています。

関連記事:YouTube広告にかかる費用と外注した際の料金相場を解説する

Twitter広告

Twitter広告はタイムラインやTwitter検索結果のツイートの間に表示されるものがほとんどで、最近では動画の割合が多い印象です。(参考:Twitter広告の仕様とフォーマット – Twitter for Business

Twitter広告はユーザーがツイートした言葉や特定のアカウントのフォロワーをターゲティングするなど他のSNSにはないターゲティング手法が特徴的です。

CPAベースでみるとTwitter広告の効率はあまりよくないことが多いでしょう。広告媒体や広告プラットフォームをひとつだけ選択するといった場合にTwitterを選択することはあまりなさそうです。

たまに「バズらせたいからTwitter広告をやりたい」のような話をいただくこともありますが、そのようなことは起こらないと考えて問題ありません。広告よりも商品や見せ方の切り口のほうがよっぽど大事で、バズるものは広告をやらなくてもバズります。

費用を抑えるためにできること

費用の節約

SNS広告が効果的なことも想像でき相性のよさそうなSNSもイメージできたかもしれません。実際に広告を実施するのであれば支出はできるだけ抑えたいですし無駄な広告費にしたくないのは当然です。

本記事の前半でSNS広告にかかる費用の内訳は「広告費」と「運用手数料」であることを説明しました。費用を抑えるためにはそのどちらかを減らせばいいということになりますのでそれぞれ順番に考えてみましょう。

広告費を抑える

単純に広告費を100万円から50万円に下げると広告の配信ボリュームが減り目的としている結果(問い合わせなど)も減るのは当然ですね。広告費を下げても結果を変えないためには運用によって広告効果を改善(向上)させることが必要です。

SNS広告のような運用型広告の成果は運用者によって大きく変わります。弊社においても他代理店から切り替え案件で、同じ広告費で成果が1.5倍になったり運用3ヶ月で広告費を半減できたようなケースは多数存在します。明らかに無駄な広告費はすぐに削減すべきですが、本当に無駄なのか?改善の余地はないのか?を考えることも機会損失を防ぐことにつながります。

関連記事:リスティング広告の広告費を削減する方法はあるけど本当にやるべき?

手数料を抑える

広告費の20%と設定されることの多い運用手数料を抑えることも支出抑制になります。単純に手数料が15%や10%のところが安いということではなく、運用スキルと業務量と価格のバランスを考えなければなりません。

手数料が安くても広告の効果が出なかったり十分な運用工数が確保されなければ逆効果です。

レポートや訪問での打ち合わせが必要かは発注する企業によりますし、どれくらい時間をかけて運用してほしいのかもさまざまです。一律のコミッションではなく個別に見積もりを作成する企業やフリーランスの場合は手数料が抑えられる可能性も高くなります。

関連記事:SNSの運用代行はフリーランスやバイトに依頼したほうが成功する

まとめ

SNS広告のお金周りについてさまざまな点に触れてきましたが、記事冒頭のよくある質問に対しては下記のように回答をまとめることができます。

・SNS広告はいくらからでも始められる

・効果的な運用のためにはある程度の広告費(目標の単価×10くらい)

・各SNSでフォーマットやターゲティングに大きな違いあり

・代理店に外注するのは月予算20万くらいからが一般的

SNS広告は各プラットフォームによって「ターゲティングなどの仕組み」と「そこにいるユーザーの状態」に大きな違いがあります。商品やサービスによっては相性のいいものも悪いものもありますので、そのあたりを見極めた導入検討や運用が不可欠となります。

再度必要な部分をご確認いただきながら詳細については関連する記事も参考にしてみてください。


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Posted by kaizuka