これって違法?ピンタレストの著作権と安全な商用利用について解説

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ピンタレストの著作権

ピンタレストの月間利用者数は世界で4億6,000万人、日本国内でも2020年の時点で870万ユーザーまで成長しており、徐々にピンタレスト運用を導入する企業が増加しています。

ピンタレストの特徴として

世界のユーザーの 60% 以上が女性
Pinterest 上位の検索のうち、ブランドが指定されずに検索される割合97%
Pinterest で新しいブランドや商品を見つけた経験がある週間ユーザーの割合80%
新しいプロジェクトを始めたいとき最初に Pinterest へアクセスすると回答したユーザーの割合85%

参考:あなたのオーディエンスが集まる Pinterest

のようなものがあげられます。

急成長しているピンタレストなのですが、運用にあたって気になる点が『著作権』に関する内容です。ピンタレストはネット上にあるコンテンツを収集し自分のお気に入りのボードを作成する(ピンする)といった使い方をするのですが、その収集するコンテンツは他のユーザーによってアップロードされたものでも問題ないのでしょうか。

結論としては著作権を意識しないピンタレスト運用には非常にリスクがあるということです。このピンタレストの著作権問題について詳しく調べてみました。

著作権に関するPinterestの公式見解

Pinterestは著作権について公式の見解と利用規約を発表しているので、まずはこれを参考にしてみます。

Pinterest 利用規約 | Pinterest Policy(発効日:発効日:2023 年 8 月 1 日)

ユーザーが Pinterest にユーザーコンテンツを投稿した場合、Pinterest は他のユーザーに該当コンテンツを表示し、他のユーザーは該当コンテンツを利用および保存することができます。

引用:利用規約 | Pinterest Policy

「Pinterestに投稿した画像は他のユーザーが保存する(自分のボードにピンして表示させる)ことができる」という内容です。したがって、自分以外のアカウントがピンタレストに投稿している画像を自分のボードにピン(リピン)することは基本的に問題ないということになります。

ビジネスユーザーの場合、Pinterest におけるビジネス行為が原因で Pinterest が訴えられた場合、その費用を負担するのは当事者であるユーザーです。

引用:利用規約 | Pinterest Policy

仮にユーザーが著作権侵害などで訴えられたりした場合は、ユーザーの訴訟費用や罰金はユーザーが支払うのはもちろんのこと、ピンタレストの分も持ってねという内容です。

また個人で楽しむのではなく企業アカウントやメディアのアカウントとして商用利用をするなら法人向けアカウントにすることが必須になります。法人アカウントとして利用することでピンタレストAnalyticsなどで詳細な数字も確認できますし登録の手間もかからないので必ずやっておきましょう。

こちらは公益社団法人著作権情報センター『著作権・罰則など』によるものですが、法人による著作権侵害の罰金は最大3億円のようです。

2. 罰則
著作権侵害は犯罪であり、被害者である著作権者が告訴することで侵害者を処罰することができます(親告罪)。著作権、出版権、著作隣接権の侵害は、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金、著作者人格権、実演家人格権の侵害などは、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金などが定めれれています。また、法人などが著作権等(著作者人格権を除く)を侵害した場合は、3億円以下の罰金となります。

引用:著作物を無断で使うと? | 著作権って何? | 著作権Q&A | 公益社団法人著作権情報センター CRIC

著作権的に問題ないもの/リスクのあるもの

ピンタレストによる著作権の見解を見てきましたが、これらから判断すると結局どういったものをアップするのは安全でどういったものにはリスクがあると考えられるのでしょうか。

<安全なもの>

  • 自身自身がそのコンテンツ(写真や動画)の著作権を所有している場合
  • コンテンツの著作権者に掲載の許可を得た場合
  • Pinterestの共有ボタンがあるサイトからのピン※
  • Pinterestにアップされているもの※

※Pinterestに上げられている個々の画像が著作権をクリアしているというわけではないので厳密には個別の確認が必要です。

<リスクのあるもの>

  • 上記に当てはまらないものすべて

実際にはピンタレストはweb上の様々な画像をメモやブックマークとしてボードに管理するという使われ方をされているのですが、これも取り締まりや著作権侵害の申し出が行われていないだけのグレーな状態であるということが分かります。

企業がピンタレストアカウント運用をするなら

それでは企業のアカウントとしてピンタレストを運用する際には著作権を中心にどういった点に注意すればいいのでしょうか。

1.自社が著作権を保有するコンテンツだけをアップする

自社で撮影を行ったものや著作権が自社に帰属するといったキャンペーンなどで集めた画像であれば問題ありません。商用利用の法人アカウントができるだけリスクを避けるのであれば、他アカウントのコンテンツをボードにピン(リピン)するのは避けたほうがよさそうです。

2.ボードをwebサイトに反映したかったら埋め込みを使う

自社サイトにピンタレストのボードを埋め込むことが可能です。その際にも上記1を満たした自社が著作権を持つコンテンツで作成したボードあるほうが安心です。

参考:ウェブサイトに Pinterest を埋め込み(ウィジェット)表示させる | Pinterest Newsroom

3.画像を使われないようにする

また自社のwebサイトで使用している画像を勝手にピンされないようにすることも可能です。

自分のウェブサイトのコンテンツを Pinterest に保存されたくない場合、サイトの任意のページの <head> セクションに次のコードを貼り付けます。
<meta name="pinterest" content="nopin" />
あなたのサイトのアイテムを Pinterest に保存しようとすると、「このサイトからは Pinterest に保存できません。ご質問は、サイト所有者にお問い合わせください。よろしくお願いします」というメッセージが表示されます。

引用:自分のサイトのコンテンツが Pinterest に保存されるのを防ぐ方法 | ビジネス向け Pinterest ヘルプ

しかしこれはwebサイトから直接のピンができないという話なので、画像を一度保存してアップするといったことはできてしまいます。

個人利用でリスクを避けるために

「著作権を侵害している画像をピンしたからすぐに訴訟」ということはあまり考えられませんが、発生しうるリスクは認識しておくべきです。個人がこれらのリスクを避けるためにできることが下記となります。

1.自身が著作権を保有するコンテンツだけをアップする

商用利用/法人利用の場合と同じですが、自分で撮影したり購入したりといったような自分自身に著作権のあるコンテンツをアップするのであれば安全です。ネットで拾った画像や他人のSNSから無断でアップするにはリスクがあります。

2.シークレットボードにしておく

公に公開せず自分や許可されたユーザーだけが閲覧できるシークレットボードの機能を使っている場合であれば、個人利用・私的利用にあたるので著作権に触れることはなさそうです。

自分が見返すブックマークとしての使い方や参考になる画像を集めておくなどといった多くのユーザーに見てもらうことが目的でない場合はシークレットボードで運用すると安全です。

3.Pinterestボタンが設置してあるサイトからピンする

webサイト内にピンタレストボタンが設置されていることがあります。これはピンタレストにすでにピンされている画像であり、サイト運営者からの「積極的にピンタレストにピンしていいですよ」というメッセージですのでピンをしても問題ありません。 

自分の所有する画像が勝手に使われていたら?

ピンタレストに自身が著作権を所有するコンテンツが勝手に使われている場合は、ピンタレストに報告することで削除の申請を行うことが可能です。下記のリンク内にあるフォームまたはメールで申請することができます。Copyright | Pinterest Policy(英字ページ)

ピンタレストの著作権についてまとめ

他人の画像を勝手にアップするのは著作権侵害に該当するというのは理解できますが、ピンタレストに投稿されているものをピン(リピン)するのもリスクがあるというのは一般のユーザーにとっては理解しにくいことであるように思います。

現在のネット状況においては、ネットで画像を保存してTwitterに上げるといった小さなものからテレビ番組をYouTubeにアップするといった大きなものまで、著作権のない画像や動画のアップロードが無数に行われていることからも、「ピンタレストで著作権侵害しているからすぐに罰金」ということはあまりないのかもしれません。

しかし特に商用利用の企業アカウントにおいてはピンタレストのピン(リピン)が著作権を侵害することもあり得るということを認識しリスクは避けておくべきです。

GoogleもYouTubeも著作権的にグレーなところからスタートしました。ピンタレストの著作権の問題も将来的にははっきりわかりやすくなることが予想されますが、現時点では十分にリスクを把握した上で安全な運用を行うことが重要そうです。

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この記事を書いた人

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著者名: にしりゅう

Webマーケティングのエキスパート。広告を中心にしたWebマーケティング支援に10年以上従事し、月額予算100万円以下のプロジェクトで50件以上の成功事例を誇る。特に小〜中規模クライアントへの施策横断的な支援に定評がある。最近は趣味の格闘技とトレーニングにのめり込んでいる。

Posted by kaizuka