水道修理業者がネット広告を使って儲ける公式

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ビジネスの目的は、継続的に売上と利益を生むことです。

この記事では、弊社が支援することの多い緊急水道修理業界において、ネット広告を使ってどのように儲けていくかについてまとめます。

この記事は以下の方々に特に役立つと思います。

  • 広告での集客を検討している方
  • 広告を丸投げしていてよくわからない方
  • 問い合わせ単価が高く、困っている方

関連記事:【水道修理業】リスティング広告で毎月100件の反響を獲得する

水道修理業の利益を分解する

“儲ける”とは、“利益を大きくする”ことです。水道修理のビジネスにおいて、利益がどのように形成されるかを分解して考えます。

利益 = 売上 − 費用

売上 = 問い合わせ数 × 訪問率 × 受注率 × 単価

費用 = 原価(材料費) + 人件費 + 広告費/販促費 + 諸費用

修理作業が内製であるか、外注することもあるのか、人件費が固定なのか歩合なのか等、ビジネスの構造は企業によって多少異なりますが、上記の公式は多くの企業で当てはまると思います。「訪問率」とは、問い合わせから訪問に至った割合を指し、「受注率」は訪問から成約に至った割合を表しています。

リスティング広告に代表されるネット広告は、費用(広告費)をかけて問い合わせを獲得するものです。

ただし、運用型広告はその運用方法によって、同じ広告費でも獲得できる反響数や問い合わせの内容が変わることがあります。 例えば、同じ広告費を100万円使っても、問い合わせが100件獲得できる場合もあれば、30件しか獲得できない場合もあります。

利益を大きくするには、売上を大きくするか、費用を小さくするしかありません。 「売上を上げよう」「コストを抑えよう」と単純に考えるのではなく、利益を分解すると、改善できるポイントが多く存在することがわかります。

よいネット広告とは

問い合わせ数が多いことや問い合わせ獲得単価が小さいことだけで、その広告がよいものであるとは判断できません。

問い合わせがあっても発生する問題として下記のようなことがあります。

・問い合わせ数が多くても見積もりだけで終了してしまう場

・単価の安い箇所の契約しか取れない

問い合わせの数を増やし、獲得単価を抑えることだけに注力するのであれば、広告文やランディングページで「低価格」と「すぐ訪問できる」という点を訴求し続ければよいかもしれません。しかし、これは訪問率や受注率を下げ、受注単価の低くなります。いわゆる「質の低い問い合わせ」につながります。

したがって、広告による問い合わせの獲得は、獲得単価だけでなく、訪問率や受注率、売上単価といった数値もモニタリングする必要があり、全てのバランスを取る必要があります。

リスティング広告のようなネット広告では、獲得数や獲得単価だけではなく「広告費を◯◯万円使ったときにそれがどれだけの売上や利益を生み出したか」を評価すべきです。これがプラスの状況下では、広告費の増額によってさらなる利益を目指すことも選択肢になります。一方、利益が出なかったり赤字の状況では、広告費の縮小を検討しつつ他の改善を進めるべきです。

重要なのはボトルネックを見つけること

「問い合わせ数は増やし、受注率を上げ、単価も高くしたい。そして、広告費は抑えたい」とすべて改善したいのは当然です。しかし、リソースは限られているため、最も改善の効率がよいところにリソースを配分する必要があります。

例えば、この業界でのリスティング広告による電話獲得単価は1〜2万円が相場です。リスティング広告はキーワードに対して各社が入札する仕組みなので、1社だけが圧倒的に獲得単価を安く抑えることは難しいのが現実です。

例えば現状4万円の電話獲得単価を2万円に下げることは比較的容易ですが、1万円を5,000円にするのは難易度が高く、達成の可能性はあまり高くありません。その努力をするより、他の改善点に着手したほうが効率的です。

訪問率(訪問数/電話数)が60%に満たない場合は、電話対応の質や、正しいユーザーにアプローチできているのか、キーワード選定やランディングページの訴求内容は間違っていないかの確認が必要です。

成約率(成約数/訪問数)が60%を切るような場合は、営業トークや戦略の見直しが必要かもしれません。

それぞれの数値は収穫の逓減の法則が働くので、一定のラインまで改善を行った後はそれ以上の改善に対する投資(時間・費用)の効率が悪化します。訪問率は、良い場合で80%程度、成約率は70〜80%程度が改善の目安になるのではないでしょうか。

広告でできること / できないこと

利益獲得に向けたさまざまな改善ポイントが存在します。それぞれのポイントに対して、何を行ったら改善できるのかを理解することが重要です。

広告(管理画面)側でできることは基本的に特定の条件下でのコンバージョン(多くの場合、電話をかける行動)を増やすことです。これには、「このキーワードでの問い合わせが欲しい」といった要望や、特定の地域や年齢をターゲットに設定するといった条件設定が含まれます。そして、これらの条件に合わせて、最適化や運用を行い、コンバージョン数を増やす努力をしたり、目標の単価でコンバージョンを獲得しようとする戦略を立てます。

一方で、訪問率や受注率の大幅な改善は広告(管理画面)側でコントロールすることは難しいものです。特に売上単価や粗利率のコントロールは難易度が高く、売上や粗利をコントロールするために特定の修理に関するキーワードのみに広告を絞る戦略などが考えられますが、これによって獲得できる件数は大幅に制限される可能性があります。

それゆえに、広告管理画面の外での改善も重要です。

これには、受注率を上げるための広告以外の取り組み、例えば顧客対応の改善や価格戦略の見直し等があります。さらに、売上単価を伸ばすための現場担当者の工夫や、リピートによる集客の強化、例えば顧客管理の導入なども考慮に入れるべき点です。

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儲かる仕組みをつくる

儲かる仕組みを構築するためには、基本的に他社との競争に勝つ力が必要です。これは、自社の特定の強みを持っている、あるいは強みを積極的に構築するということです。

この業界における強みは、例えば広告だけではなく

・紹介やリピートなどのコストを抑えた集客ができる

・電話に出るスタッフが知識豊富で訪問率が高くなる

・スタッフの営業や技術レベルが高く、結果として成約率が高くなる

などが挙げられます。さらに、修理以外の付加商材を提供することで売上を拡大したり仕入れコストを抑えて利益率を高める戦略などもありえます。

例えば、ぼったくり業者が利益を上げられるのは、売上単価と利益率が高いという特徴が存在するからです。法的・善悪的な議論を別にすると、その他の数値が業界平均であれば当然利益を出すことが可能です。

そうではなく適正な価格でサービスを提供しながらも利益を出したい場合、上記のような工夫が不可欠です。

まとめ

水道業者がインターネット広告の集客だけで利益を出し続けられるかというとこれは微妙な問題です。

広告の素人にとっては、平均的な単価での問い合わせ獲得すら難しく、代理店を活用しても成功しているケースは必ずしも多くありません。問い合わせの獲得単価は日々上昇しており、1件1万円で獲得できているところは少なく、1件の問い合わせに2~3万円かかっている業者も少なくありません。

インターネット広告を用いて利益を出すためには、広告による獲得単価をある程度抑え、それ以外で利益を生む仕組みを構築することが求められます。自社のボトルネックを解消しつつ、特色ある強みを築くことなくして、継続的な集客は難しいと言えるでしょう。

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Posted by kaizuka